アラフィフからのスイス暮らし

『NEVER TOO LATE』をいつも心の真ん中に置いて日々暮らしています。

スイスは達者な高齢者が多い!

私が住んでいる集合住宅には、一人暮らしをしている80代の女性が何人もいます。

皆さんとても元気で、魅力的です。

エレベーターやエントランスで会うと、いつ見ても手入れされたヘアスタイルで、服装もきちんとしていておしゃれをしています。

 会うと明るい笑顔で挨拶をして、少しSmall Talkをします。

頭もクリアで、話題が尽きません。

最初の頃は、60代か、いっても70代の方々だと思っていました。

だんだん個人的なことも話すようになると、「私は83歳で、子供はスペインで暮らしているの」とか、「今日は私の81歳の誕生日で、息子家族がお祝いに来るから料理を用意しなくてはならないの」と、自分の年齢を臆せずる話してくれます。

年齢を聞くたびに、ちっとも80代には見えない!と驚いていました。

彼女たちは背筋がピンの伸びていて姿勢が良いのも、若く見える要因だと思います。

そういえば、スイスでは腰の曲がった高齢者をほとんど見かけません。

一言で表現するならば、スイスの高齢者は『達者』な人が多いです。

 

 達者とは

  1.  【名詞】学問・技芸などの道に熟達している人。達人。
  2.  【形容動詞】    
     ① 物事に慣れていて、巧みなさま。
     ② からだが丈夫で健康なさま。
     ③ うまく立ちまわって抜け目のないさま。したたかであるさま。
 出典:デジタル大辞泉
 
スイスの高齢者は、まさに②からだが丈夫で健康なさまを表現する形容動詞が似合います。
スイスも日本同様に、世界の中で長寿国です。
スイスに長く住んでいる知り合いに、どうしてスイスの高齢者はこんなにも元気なのかを聞いたことがあります。
スイス人は、若い頃からWanderung(ハイキング、徒歩旅行)をする人が多く、自然と足腰が鍛えているから、身体が丈夫であると教えてくれました。
一方、日本人は、心臓が強いので、足腰が不自由になったり、認知機能が低下しても長生きだということです。
スイスは、自然に囲まれて、身近にハイキングするには最適な国です。
日本は、住んでいる地域にもよりますが、お散歩はできても、少し体に負荷がかかるハイキングできるところは、あまり身近ではないと思います。
こんなところに、スイスと日本の違いを感じます。
 

f:id:kapuk:20191116224935j:plain

 
91歳でもフランス料理のフルコースをペロリ
 
先日、タンデムパートナーのAnneがお母さんの誕生日の話をしてくれました。
お母さんは91歳にして、一人暮らしをしています。
やはり高齢のお母さんの一人暮らしは心配なので、Anneは週に1度、電車で30分ほど離れたところに住んでいるお母さんに会いに行きます。
 
Anneはお母さんの91歳の誕生日に、フランス料理のランチに招待しました。
前菜から始まりメインコースのジビエ、そしてデザートまでの6品のフルコースを食べて、とてもおいしかったそうです。
私が、お母さんはすべての料理を食べられたのか聞いたら、なんとペロリとすべて平らげたと言うのです。
フランス料理なので、確かに一品一品の量はさほど多くないにせよ、全部食べられるとは凄いと思いました。
私の70代後半の母ですら、きっと全部は食べられないだろうと思いました。
生きることは、食べること』であり、『食べられることは、健康である』とつくづく思いました。
 
また、Anneが三年前のお母さんの誕生にはスマートフォンをプレゼントしたと言っていた。
87歳にしてスマートフォンデビューをして、Anneにお母さんは使いこなせているのかと訊きました。
すると、メッセージのやりとりもするし、スマホで読書をしたり、詩を書いたりすると言っていました。
いくつになっても、好奇心を持ち続け、新しいことを受けれてモノにしているお母さん、恐るべしです!
 
もちろんスイスにAltersheim(老人施設、老人ホーム)もたくさんあり、一人で暮らすことが困難な方もいらっしゃいますが、高齢でも元気に一人ぐらしをしている方達を見て、私も達者なおばあさんになりたいと思いました。