3月8日の『国際女性デー』で、女性の地位を考える
毎年3月8日は、『国際女性デー』の日です。
日本では、『国際女性デー』はあまり認知されていません。
『国際女性デー』が盛り上がっていない理由の一つとして、日本では女性が自分の意志で選択できる自由度が高いからではないかと考えています。
確かに日本は、女性の議員の数か少ないとか、管理職の数が少ないなど、女性の社会的地位が低いと言われています。
それでも世界的に見たら、日本の女性は自分の生き方を選べるという点では恵まれていいます。
この記事は、『国際女性デー』とはどんな日なのか、スイスの女性の地位、日本の女性の地位、そして私が願うことについて書きます。
『国際女性デー』とは?
『国際女性デー』は1975年に国連が定め、女性差別の撤廃と女性の地位向上を訴える日です。
中央アジアを中心とした発展途上国の国々では、この日を祝日と制定されています。
近年では、男性が関わる女性たち(友人、母親、妻、恋人、娘、同僚など)に、お花や贈り物を送るのが通例となっています。
また、ブルガリアやルーマニアなどの国では、子供が母親や祖母に小さなプレゼントを贈る、母の日と同等の記念日として認識されています。
イタリアでは、男性が女性にミモザを贈るので、『ミモザの日』とも呼ばれています。
スイスにおける女性の地位と『国際女性デー』
スイスで女性参政権が得られたのは1971年で、日本が1946年だったことと比べても、意外なことに先進国のなかで最も遅いと言えます。
今ではスイスでの女性の地位は、かなり向上しています。
2019年にOECDが発表した女性の権利に関する指数で、家庭と職場における男女平等を推進するスイスが女性の権利にとって世界で第一位となっています。
しかし現実は、いまだに男女の賃金格差が大きく、平均して女性の方が20%も低いとされています。
近年、スイスでは男女賃金格差のデモも行われてます。
スイスでは『国際女性デー』は、新型コロナウイルスの影響もあり、さほど大きなイベントとはなっていません。
私が『国際女性デー』が今日だということを知ったのは、女性向けのブランドお店等で、『国際女性デー』に向けたセールやクーポンを提供していたからです。
日本における女性の地位が低いとは言い切れない理由
日本は女性の地位向上が、他の先進国と比較して進んでいないと言われています。
女性が働くという点では遅れているのかもしれませんが、女性に選択の自由がないかといえばそんなことはありません。
今では、女性の大学への進学率も、男性を上回っています。
また、男性に依存しなくても、女性は生き方を選べ、ある程度の経済力を持つことができます。
20年前、スイスに留学した時に、ロシア、ウクライナ、その他の東欧の女性がクラスメートにいました。
若くて美人の彼女たちは、6カ月のあいだ、昼間は語学を学び、夜はダンサーとして働いていました。
表向きはクラブのダンサーとして働いていましたが、彼女たちがスイスに来た本当の理由は、滞在できる6カ月以内に、経済的に余裕があり離婚歴のある父親ほど年の離れたスイス人の男性を見つけてなんとか結婚し、スイスに永住することでした。
自国ではやりたい仕事を見つけることが難しく、あったとしてもワイロとしてお金を払わなければ、仕事に就くことができないからと言っていました。
彼女たちは経済的な自由と、自分の人生の自由を必死に求めていました。
それを聞いた時に、私はなんて恵まれているのだろうかと思いました。
私は自分の意志で、自分が働いたお金でスイスで勉強することができたからです。
今では状況が変わっていますが、多くの後進国の女性は、いまだに選択の自由度が低いままです。
私が願うこと
日本を含め世界中で、レイプや家庭内の虐待のニュースを見聞きするたびに、胸が締め付けられるほど悲しくなります。
女性の性や人権の搾取がなくなってほしいと思います。
そして、すべての女性がまた生まれ変わるとしたら、また女性に生まれ変わりたいと思える世の中になることが、本当の意味での女性の地位向上になるのではないかと思います。